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2009年 11月 18日
わたしは、A.ビアス の「悪魔の辞典」を見るのが好きなのですが、そういえばネットもマスコミも「愛国者風」な人が増えたなぁと感じて、ちょっと見てみました。
『愛国者』:政治家に手もなくだまされるお人好し。征服者のお先棒をかつぐ人間。 最近のマスコミを見ていると、この典型のような気がします。(まぁ政権交代前なら「政治家」で良いのですが、現状なら「官僚」のほうがより正確かも?) いずれにしても、私たちが忘れてはならないのは、 「大政翼賛会(政治)」と「大本営発表(マスコミ)」 これが『方向性が同じ』になると、恐ろしい結末になるということです。そういう意味では、小泉→安倍あたりが、最もキケンだったということになります。 マスコミが事実をきちんと伝え、キチンとした根拠による批判は、むしろ健全な世の中であり、例えば「後期高齢者医療制度」を『強行採決』した06年6月5日に、トップ・ニュースが大リーグの話題などを持ってくるような『判断』が、果たして報道と言えるのかどうかが問題であり、小泉時代を通してのマスコミのスタンスは、大本営タレ流しと同じで、ずっと「汚点」として残ると思います。 私たち国民は、しがらみも少なく、しかも苦しくなる一方の「生活実感」から『政権交代』そのものを好意的に見ています。 もしかしたら、マスコミや検察は「振り上げた拳」の降ろし方が分からなくなっているのかもしれません。 先日の選挙から内閣の顔ぶれが決まるまでなど、鳩山さんが小沢さんからバトンタッチして以降、あまり「世論」や「マスコミ」に引きずられないというか、ある時は「えーっ」という結論、またある時には「予想通り」ということがしばしば。たとえば、内閣人事の際のマスコミの報道どおりとか、逆に全くのガセだったりなどが分かりやすい例。 最近、民主党が「大人になった」と言われるのは、このように「政治判断」で物事を進めることが最優先に出来るようになったからでしょう。 利権だけの寄り合いだった前政権などは、自身の判断などはむしろ全体の目ざわりだったのでしょう。 やはり、民主党が国民から見て「任せても安心」と思われない限り「腐ってもタイ」状態で自民党が「そこそこ」票を取り続けていたのでしょうが、今回そうではない『選択』を私たちがしたということです。 この安定感こそ一連の代表の交代。つまり「岡田さん→前原さん」から小沢さんに変わって党全体のムードが変わり、私たち国民の期待の受け皿になり得ると認められたからでしょう。 さて、沖縄の問題ですが、今朝のニュースでは(東京新聞) 「普天間 年内結論で一致 日米作業部会 米『現計画が唯一選択肢』」 ttp://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009111802000052.html 鳩山さんは「名護市長選」の民意も参考にするとおっしゃっています。そうなると、 ・作業部会=アメリカと、現閣僚(外務省/防衛省) ・マスコミの論調と、計画を進めて来た現野党(自民・公明) ・その他、現計画を進めたい人たち(業者/役所) 「基地問題」では、これらの人たちが鳩山総理に「プレッシャーを与える」という、小泉風に言えば『抵抗勢力』ということになります。(役所・自民党側から見れば『国民』が抵抗勢力となるのでしょうか?) ーーーーーー ttp://www.asyura2.com/09/senkyo74/msg/906.html 一つ気になったのは、前述の東京新聞(共同配信?)では、まるで岡田さんたちとアメリカ側が一致したかのような表現ですが、同じ会合のNHKニュースでは、 >(アメリカ側は)このまま不安定な状況が続けば、海兵隊のグアム移転など、ほかの再編計画にも影響が出る可能性があるという認識を示しました。これに対して岡田大臣は、嘉手納基地への統合の可能性を模索する考えを示し、今後、アメリカ側が反対する理由などについて詳しい説明を求めていくことにしています。 夜になって質問された鳩山総理の発言も、テレビでは「いちばん重い」だけが伝えられたけど、正確には >「最終的にどんな議論になっていくか、これから見守っていきたい。日本とアメリカで結論が1つにまとまれば、当然のことながら、いちばん重い決断として受け止める必要がある」 どうも、同じ会合とか同じ人の発言を、一部のマスコミは「つまみ食い」的に微妙に表現を変えているようです。しかも、かなりニュアンスが変わる部分ということは、明らかに読む側への『すりこみ』を意図しているようです。 ※ちなみに「東京新聞」は、むしろ最近の新聞社では良質な記事も目にするので、だからこそ「共同配信?」と、共同通信の記事をそのまま載せたのかなぁ? と疑問に思ったのです。(「共同通信の記者」と言えば、植草氏の品川事件で、直後にフライデーにガセネタを教えた張本人として名誉毀損裁判でも明らかになっています。記者の中には、一部に “そういう” 当局と “ねんごろ” な人もいるようなのです。) ーーーーーー 冷戦時代に「沖縄が要」だと言われつづけ、ソ連が崩壊して「中国の脅威」に変わり、その中国とアメリカが現在『米中両国の緊密化』の時代です。 「オキナワでなければ」というのが、そもそも『幻想』のような気がしてなりません。(「北朝鮮の脅威」なら、北九州/山陰/新潟/北海道と、むしろ本土のほうが“ふさわしい”でしょう?) 政権交代で、こういう「外交・安保・防衛」問題でも、かなりウソがあったことが明白になったということでしょう。 ところで、私が一つ気になっていたのが「名護市長選」ですが、鳩山さんは「地元の世論」を重視するということで、どうも「移設反対」に傾いているという推測も出されています。 15日には、鳩山さん自身判断の要素として「念頭になくありませんよ。それは名護市長選もあるでしょう」とおっしゃっている事から、(その後の長い地元への影響を考えれば)年末までよりも、その何週間後の『地元の民意』が出るのに、それを「待たない」ことによって失うもののほうが大きい事は明らかです。 ただ一つ気になっていたのは、候補者として確かに民主党は「反対派」を推薦するのは当然としても、当初共産党が別候補となれば、当然(条件付き推進派とされる)現職が有利なのは、最近行われた川崎市長や宮城県知事の選挙結果を見ても明かです。 しかも、その現職が直前に、何とか票をかき集めようと「チョッピリ条件変更」したりしているのです。 と、心配してはいたのですが、朗報が・・・ 「県内移設反対で候補一本化 普天間争点の名護市長選」 ttp://www.47news.jp/CN/200911/CN2009111701000981.html 私が、ここのところ「基地問題」を取り上げるのも、私たち一人ひとりが「やれること」はやる必要があるし、何もかも『政治家まかせ』で良いはずはないと思っているので、自分の出来る「情報発信」を行っています。 仮に「3候補」で選挙が争われると世論が分裂してしまうのなら、「それでも、反対派候補を当選させる」とか「候補者一本化の要望」とか、私たちが努力すべきこともあるのは確かです。 (今回の「一本化」は、政党側が必要性を感じたのか、逆に地元からの要望なのかは分かりませんが、いずれにしてもこの選挙こそ「争点は一つ」として「推進派の現職」VS「反対派の新人」の一騎打ちで結果が沖縄の未来にかかわることだということで、「地元自身の責任」も明白になるでしょう。) 私は、鳩山さんが総理になったのが今年の9月なのに、「名護市長選挙」を判断の根拠にしていることを 「地元の判断は、もう『何度も』出ている」 この、移設反対派の言い分には、疑問を持ちました。 「(何度も出ているのに)じゃあ、どうして自公政権下で、どんどん『計画』が進んで行ったの?」 要するに「何度も反対」したにも関わらず、「基地建設」が進んで行くことを阻止できなかったからじゃないでしょうか? 今回、むしろ政権与党や総理大臣が、マスコミの圧力に屈せずに「地元の世論」を重視すると言っています。 その「世論」が「何度も反対している」のであれば、今度の市長選も当然結論は明らかなのではないでしょうか。(いつもの)切り崩しに負けずに、明白な『地元の声』こそが、政治そのものを動かすことは「8月30日」に実証ずみなのです。 さいごに、鳩山さんのメリットを・・・ 例えば、「マスコミ」「アメリカ」「役所」「業者」が一丸となって >現行計画どおりに、基地移設をするべし! と言っているにも関わらず「地元の意思」を尊重したとすれば、これは利害で損をする人以外にとっては「良く言った」と、鳩山さんはヒーローとなります。 以前「圧力に屈しない」と言って「総理なのに」と失笑を買った人とは違い、今回は圧力の主体は明らかです。にも関わらず鳩山さんが「民意」を尊重する判断を下せば、世論の後押しがあるのは間違いありません。 (利害が無いのに)地元の民意を反故にして喜ぶ人は、アジアを敵視する人でさえ少数派だと思います(笑) つまり「米中接近」の時代には、基地縮小も合理的であり、新しい政治を印象づける『象徴的な決断』を演出できるというメリットもあります。
by mojo_on
| 2009-11-18 12:30
| 沖縄の基地問題
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