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2012年 02月 28日
私は、植草氏の事件や裁判を通して、我が国の「裁判制度」がいわゆる「一般常識」に沿った判断をしているとは言いがたいということを実感しました。
そして、その「ズレ」がどこから生じるのかというと、植草氏を応援するブログのゆうたまさんが当時書かれていた * * * * * * * * * 判決文の書き方として(修習生時代の教育で)裁判官は、「有罪」か「無罪」を最初に決めて、それに合う証拠を揃えて、つじつまの合う文章を書く。 * * * * * * * * * 我が国の裁判所では、上級・下級、地方・首都圏を問わず、どこの裁判官も、こういう発想が基本にあるということを、まず押さえておいたほうが良いでしょう。 戦後、我が国が「民主主義国家」として生まれ変わったという建前ですが、実際の国を運営する機関である役所の仕組みは(GHQの統治に便利だったということで)そのまま温存されたことが、現在の悪弊の元凶になっているというのは間違いありません。 司法も、戦中の「特高」的な、拷問でゲロさせるような取り調べが当たり前のように行われ、郵便不正や睦山事件どころか、多くのえん罪事件で、検察や警察の「証拠のねつ造」が普通に行われていても、それを『追認』する裁判所によって証拠として認められて有罪判決が出されてきたことが、捜査側の違法行為を増長させることにつながってきたのだと思います。 そういう意味では、裁判所も国民から批判されるべき立場なのは当然です。 こういう経緯が続き、あまりに「非常識な判決」が目にあまるようになったからこそ「司法改革」が叫ばれ、市民の参加が必要だということになったのでしょう。 でも、いざ具体的な改革のルールを作る段になった場合、結局「既得権益」である人間が、そのまま作るのでは根本の解決などは出来るハズはありません。 マスコミが持ち上げた小泉政権時代に、年金にしろ司法にしろ「カイカク」だと持ち上げたのは、既得権益勢力にとって都合の良い、単に国民に対するガス抜きの「カイカク」だったということで、その後数年で、小泉時代の「カイカク」が破綻したことからも“アレ”が何も国民のためにはならなかったことを裏付けています。 多くのえん罪事件で、捜査側が「証拠のねつ造」にしろ「無罪証拠の隠滅」などの事例も、数多く見ることが出来ます。 <例> 「ザ・スクープ」 ttp://www.tv-asahi.co.jp/scoop/update/toppage/110513_10.html ーーーー 段ボール箱9箱には、自白と矛盾する死体検案書や別人物の目撃証言など多くの無実の証拠が隠されていた。 また、警察が4度にわたって存在を否定していた自白テープには、11箇所17分間もの編集痕が生々しく残されていた。 ーーーー 「富山のえん罪」に関連して ttp://yuutama1.blog.shinobi.jp/Entry/82/ ーーーーー またまた出てきましたね。「富山の冤罪事件」関係。 「富山冤罪、県警が現場見取り図など「自白」証拠捏造」(読売新聞) ttp://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070605it01.htm?from=top これを見ると、疑われた男性が、警察・検察から『犯人に仕立てあげられた』ことのみが事実で、裁判で出て来たモノ(証拠)すべてが、捜査側のシナリオに合わせて、都合良く『作っていった』証拠のようです。 ホント、ひどい話です。 ーーーーー 皮肉なことに、このような『前例』を知っている人間にとっては、逆に、小沢さんや植草氏の裁判で検察の主張を裏付けるような証拠は、「また、やってるよ」と、あまり驚きが無いのですが、上っ面だけの「司法の正義」を信じている人にとっては、かなりインパクトがあるようで、それこそ(検察の違法などで)マスコミの「紙面をにぎわす」ような報道が目に入るたびに、庶民は司法の判断には距離を置くようになるようです。 多分、植草氏にとってもっとも追い風にうなったのは映画「それボク」が、ちょうど裁判が始まった頃に公開され、知人の間でも「もしかしたら・・・」と、スポーツ紙が「科捜研の女」などと久々に話題にしたことで、すっかり忘れていた人たちの関心を、逆の意味で思い出させることになりました。 加えて私たちが、傍聴記などによって、目撃者T氏の証言の矛盾点などを話せば「この事件も分からないネ」などと言っていました。 検察・警察やマスコミなどは、「発生直後」の捜査側の情報タレ流しによって有利なムードを作り、公判が始まっても(本来は“あくまで”検察の言い分であるだけの)冒頭陳述だけをマスコミは報道しないことで、被告側を不利にするというのがパターン化しています。 植草氏の場合は、あくまでえん罪の可能性を疑う主張はネットが中心ですが、小沢さんのような大物政治家となると、どんなに一方的な情報を流そうとしても、どうしても違うルートからの情報が世間に流されるし、また、世間もそれを望むからこそ、拡散されてマスコミも無視できなくなる・・・要するに、原発事故報道で「一方的な押しつけ」が結果的にマスコミ不信になったのと同じです。 検察(というか、官僚機構全体)が、ロッキードで田中角栄氏などを陥れた『成功体験』に酔って、同じパターンで小沢さんを攻撃したけど、今回は失敗だったということでしょう。 まぁ、最初からつまづきがあったと言えるのは「政治とカネ」で手をかけた相手が「野党党首」だということでしょうか(笑) 鈴木宗男氏や橋本龍太郎氏などの場合、私たちも事件が「どうなんだろうね」と思っていても「与党の実力者」だからこそ、ある種のガス抜き効果として、あまり騒がなかったのですが、当時の民主党に「官憲」が手をかけたとなると、必然的に「旧権力による弾圧」だと国民が騒ぐのは当然です。 西松事件で、3月3日に大久保さんが逮捕された直後、当時の鳩山幹事長が「国策捜査のようなこと」と言い、速攻で発言を取り消したのは、ある種の世論喚起の計算があってだと思います。だから、私も応援ブログで「国策捜査だ」とコメントしたし、それを批判するような「ナゾの投稿」も速攻で書き込まれたりと、興味深い“現象”がありました。・・・つまり、当時「ネット監視会社」かなにかが、一斉にネットでの「国策捜査」風潮が広がるのを抑えるために活動していたのでしょう。 小沢さん自身の裁判でも、小沢さん自身が「官憲による弾圧」であることを名言し、(マスコミが報じないことを見越して)直後に全文をネット会見で紹介して「拡散」させたことも、かなり計算された行動だと思います。 そもそも私は、一連の西松〜睦山会事件が、検察が小沢さん側から「全面戦争」に引きずり込まれているという構図だと見ています。 これは、マスコミの報道姿勢も考慮して、どんどん相手が引けないように誘導していくということで、最初から「裁判に持っていく」ことを小沢さん側が仕掛けていたということ(もしくは、そうなっても良いように準備をしていた)なのだと思います。 ただ、「勝ち負け」をどこに置くのかというのは、ブッシュ前大統領のように、勝手に911をネタにアフガンやイラクに戦争を仕掛けて、(実情を無視して)勝手に勝利宣言をするような「お笑い」のような話なら、裁判で有罪判決が出てマスコミが騒ぐことで勝った気になることは出来るでしょう。 でも、国民の多くが、小沢裁判で「特捜部の調書のねつ造」を知り、マスコミさえも報じざるを得なくなっているような状態での「有罪判決」は、それこそ、この小沢さんの訴追が「国策捜査」なのだということを、多くの国民に知らせることと同じなのだと思います。 そして、これは「官僚機構の改革」を国民に納得させるに十分な『大義名分』を、国民に説得力を持って与えることにつながるのだと私は(そして、小沢さん周辺も)思っています。 私は、石川さんたちの裁判で「ミスター推認」の判決が出るまでは、もう少し裁判官は常識的だと思っていました。 その裁判でも「調書の採用却下」によって、マスコミも含めて無罪になりそうだという風潮が強かったのですが、判決は「推認できる」の連発による「妄想有罪」みたいな内容になりました。 しかも調書の却下の際、登石裁判長も強く「検察批判」をしていました。 これは、今回の流れと重ねると、マスコミの反応も含めて全く同じ流れに見えるのは気のせいでしょうか? 私は、大手マスコミの「検察批判」的な報道も、公判とは一線を画した単なる「ガス抜き」なのだろうと思います。 つまり、公判という「リング上」では「勝負は決まっている」けど、審判と“グル”になっている側の卑怯な手を使っている部分を「あれは、いかがなものでしょう」みたいなコメントをして、けど、結果的に勝敗が決まったときには、それを無批判にほめたたえるというパターンでしょう。 (大手マスコミが、石川さんたちの「有罪判決」が出たあと、裁判所や登石裁判官を批判するような記事を目にした人はいますか?) 私は、冒頭に述べた「裁判官の論理」 * * * * * * * * * 判決文の書き方として(修習生時代の教育で)裁判官は、「有罪」か「無罪」を最初に決めて、それに合う証拠を揃えて、つじつまの合う文章を書く。 * * * * * * * * * この基本に戻ってみると、今回の小沢さんの裁判も有罪判決が出されるのではないかと思っています。 ここで、登石裁判官の立場になって、当時の裁判を振り返ってみましょう。 裁判官は「最初に有罪、または無罪ありき」だということで、現職の政治家やその秘書の裁判となると、(検察や法務省という役所への批判を考慮すれば)無罪にするには自分の地位を捨てるくらいの覚悟がいる。 えん罪事件で、弁護側の「無実の証拠」が採用されない事が多いのは、「全ての採用証拠」に判決文で言及しなければならない。 (植草氏の裁判でも、検察ストーリーと全く違う弁護側目撃者の証言の扱いに苦慮した結果、説得力の無い文章になった。) 石川さんたちの公判で却下さたのは、 ーーーーー ◆脅しとデッチ上げしかできない地検特捜部はとっとと解散したほうがいい 2011年7月4日 掲載 ゲンダイネット 【裁判所も認めた!世紀の謀略「小沢事件」全内幕】(1) 東京地検特捜部はもうオシマイではないか。 民主党の小沢一郎元代表の政治資金団体「陸山会」事件で、東京地裁が特捜部の取り調べを問題視し、多くの調書の証拠採用を見送った件である。 検察は決定を不服とし、異議申し立てをするつもりらしいが、やれるものならやってみろだ。 これで小沢の無罪は決定的だし、司法関係者の間からは「検察はもう完全崩壊だ」の声が噴き出している。 検察が陸山会事件で裁判所に証拠採用を請求した供述調書は38通。 小沢の元秘書で衆院議員の石川知裕氏、同じく元秘書の池田光智被告、大久保隆規被告らの調書だ。 そのうち、東京地裁の登石郁朗裁判長は石川被告の調書10通、池田被告の調書2通の全内容を却下し、他の調書の一部も却下した。 ズバリ、捜査がデタラメで調書に任意性がないからだ。 これが関係者に衝撃を与えているのは理由がある。 元東京地検公安部長で弁護士の若狭勝氏はこう言う。 「被告の弁護側は検察が提出してきた供述調書の中身を問題視し、異議を唱える時は2つのパターンがあります。ひとつはそもそも取り調べ段階の捜査に違法性があり、調書全体が認められないと主張するケース。もうひとつは調書の証拠採用は認めるが、中身については信用性を争うケースです。今度のは最初のケースで、裁判所もそれを認めた調書がこれだけあった。捜査の手法に相当な問題があったという証しです。この裁判は小沢氏の元秘書の裁判で、小沢氏本人が強制起訴された裁判とは裁判長が違います。裁判長によって、証拠の評価、判断は違いますが、最初のパターンでこれだけの調書が却下されたとなると、裁判長によって、その評価が変わるとは思えない。小沢氏の裁判にも影響があるだろうし、検察審査会は昨年、証拠申請が却下された石川氏の供述調書を重視して、『小沢氏に共謀の可能性あり』と強制起訴議決をした。その前提が崩れたとなると、検察審査会から地検特捜部への批判が出てくる可能性もあります」 ーーーーー 今回も、若狭という元検弁護士が「似たような解説」をしているようですね(笑) まぁ、より「出世」している大善裁判長が、「ミスター推認」よりも『民主的』な判決を出すと考えるのはいかがなものかと・・・・ このように考えると、要するに調書の「採用見送り」というのは、あくまで、 「判決文に都合の悪いものの排除」 というのが、その動機の全てであり、それを持って大手マスコミ(&若狭“元検”弁護士)が、検察側の劣勢を言うのは単なる『ガス抜き』でしかないのでしょう。 裁判官にとって、逆に自分の裁判の正式な証拠に「検察のねつ造書類」を入れて、それを「検察の証拠はウソだ!!」などと断罪するような裁判官は、間違いなく遠くに飛ばされるハメになるでしょう。 つまり、あくまで私の推測ですが、小沢さんの判決が有罪というのが、限りなく可能性が高いということです。 最後に・・・ では、今回の裁判で「共謀」で有罪になった場合、小沢さんはどうなるのでしょうか? ここで、多くの人が見落としているのが小沢さんの「初公判の主張」である >官憲による弾圧 このことです。 植草氏のケースでも、執拗に粘着したアンチが「裁判の判決が全て」だと言ってましたが、確かに(既得権益勢の手足の)テレビなどのマスコミからは排除されてますが、これはもともと痴漢事件などがなくても、政策批判などから時間の問題で画面に出なくなっていたでしょう。 むしろ、言論人としての影響力は、一連の事件で「弾圧された者」という風に見る人も多く、主張に耳を貸す人も多いようです。 今回、小沢さんが仮に有罪になったとして、小沢さんはどう対処するか? >判決を真摯に受け取り、いさぎよく政治家を引退します。 ↑ 検察のねつ造調書とか、無罪証拠の隠滅とかが公判で明らかになっているのに、こんな事をいうことは100パーセント無いでしょう(笑) つまり、「裁判所の判決も、官憲の弾圧の一環」だとして、さらに批判をするのは間違いありません。 その時に“どちら”が、より国民から支持を得られるか・・・ まぁ、我が国の全人口の3割くらいは、何らかの形で『既得権益層』というか、税金にブラ下がっているので、どんなに「官憲の違法行為」を見せられても動かない人たちがいるのは間違いありません。 でも、それ以外の『7割の国民』は、水しか飲まずに餓死した人を見殺しにしたり、大震災にあった人を一年経っても救えない「行政」に怒りを持っています。 そして、「放射能は心配ない」とか「AC批判」のように(役所の言い分の)垂れ流しが批判されたマスコミに対して、“それ”に弾圧されているという小沢さんには、「判官びいき」的なムードが広がるのは間違いありません。 判官びいき・・・「源義経を薄命な英雄として愛惜し同情すること。転じて弱者に対する第三者の同情やひいき(広辞苑)」 「本来才能があり余るほどありながら、その才能が開花しないままに終わってしまったような人物を、自然にかばってしまう日本人特有の優しい心情」 最近、「小沢に仕事をさせろ」という主張を目にすることがありますが、“座敷牢”に閉じ込められていることが、逆に期待を高めている証拠だということでしょう。 以前、宮沢総理のご子息のインタビューだと思いますが、総理時代は人の出入りが激しかったでしょうと質問され、「全く逆で、(人が集まるのは)総理になるまででした」と答えていました。 これは「総理」というのは、イコール「あがり」であり、その政治家に群がる「輩」というのは、いよいよトップが見えてくる政治家を、秦の呂不韋のように「これ奇貨なり。居くべし。」と投資しておけば、後々、何倍にも戻ってくるという計算があるからこそでしょう。 総理大臣になってしまうと、その政治力は失われるのは「あの」小泉氏でさえ大手マスコミが時々提灯記事を書いても全く相手にされなくなったことを見ても、明らかです。 霞ヶ関(というか既得権益)の誤算というか、そんなに小沢さんが怖いのであれば、さっさと小沢さんを総理大臣にしてしまえば良かったのに(まぁ、小沢さんも分かっているから、幹事長とかナンバー2でいたいようですが)もしも、特捜部が西松事件をでっち上げずに、そのまま政権交代したら、小沢さんは半年くらいで鳩山さんか菅さんにバトンタッチしたのは(その健康状態で、総理という激務は無理だということで)間違いないと思います。 鳩山政権を見れば分かるように、旧体制をそのまま引きずった「官僚機構」で国体を劇的に変えることなど不可能だし、小沢さんが総理でもたぶん難しかったでしょう。 そして「面従腹背」のまま、小沢政権の足を引っ張って政策を実行させないようにすれば国民も改革に幻滅するのは時間の問題だったでしょう。 仮に、その後「政治とカネ」で検察がやれば、多分小沢さんの政治生命は消えたと思うのですが、あまりに「カゲに怯えすぎ」て、政権交代絶対阻止で無理な「国策捜査」を行ったのは、逆に裁判を通して「司法側の問題」がクローズアップされ、司法も含めた「霞ヶ関改革」の必要性を国民に印象づけているというのが、この数年の小沢さんを中心とした流れだと言えるでしょう。 まぁ、「肉を切らせて骨を断つ」を地で行くようなパターンになっていますね。 もしも、私の予測どおり小沢さんに「ウソの記載」の共謀で有罪判決が出て、大手マスコミが待ってましたと「小沢は極悪人」だと吹聴して回れば、似たケースとしては、 「放射能は心配いらない」 と同じ反応を国民は示すでしょう。 そして「検察のねつ造」など、裁判の問題点を改めて小沢さん側が広めることで、『本当の国民の敵』が誰で、その人たちが増税など国民を苦しめる元凶であることとつながり、国民の間でも真の『改革』を求める風潮がさらに高まることになるでしょう。 中途半端に、小沢さんが無罪でウヤムヤになるよりも、そのほうが良いのかもしれませんね。 そして、小沢さんが有罪になれば、多分選挙が遠のくというか「任期満了」で衆参同日選挙の可能性が高くなりそうです。 実は、現時点で「任期満了で同日選挙」というのは(実は小沢さんの計算もそこにあるのかもしれませんが)民主党が「政権を守れる」唯一の可能性・・つまり、自民や公明と組まずに「小沢路線」の流れを作る唯一の方法じゃないかと思っています。 だからこそ、マスコミ(財務省や霞ヶ関)が話し合い解散とか、維新の会の危機を煽って、早く解散・総選挙をさせようと焦っているのでしょう(笑)
by mojo_on
| 2012-02-28 12:21
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