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2012年 04月 27日
私も、今回の判決はギリギリまで(石川さんたちのケースがあるので)有罪判決が出される可能性を疑っていたので、単純に有罪・無罪という「判決結果のみ」としては、普通によかったという感想です。
確かに、どちらのスタンスであろうと、この結果が「レアケース」であるのは間違いないでしょう。 良くも悪くも小沢一郎という『超有名人』を被告とする裁判では、マスコミにとって不都合(=権力に不利)な内容が出てきても、全く無視することもできず、ヘタをするとそれがさらにネットなどで「マスコミはやっぱり怪しい」となるために扱わざるを得ないということで、既得権益勢力にとって最大のヤマ場である「小沢本人の法廷」で、逆に「検察のねつ造」などの情報がたっぷりと世間に出してしまうことにつながりました。 私は、検察や捜査側の杜撰なえん罪の中で比較すれば、「妄想調書」だの「無罪証拠隠滅」など、普通に“やっている”事で、単にそういう情報が「広く世間に」知られたかどうかの違いだったのだと思います。 加えて、もしかしたらさらに無罪判決のウエイトが大きかったかもしれないのは、やはり石川さんの「隠し録音」が公にならなかったら、裁判官も水掛け論的に検察官の言い分を認めたのかもしれません。 ところで、この「隠し録音」ですが、石川さんは「ドキドキしていた」とか「乗り気ではなかった」と発言していますが、心情的には本音だと思いますが、それこそ「小沢一郎のため」ということで、単純なやりとりの記録を超えて、検察官の「ウソの証拠」を残そうとして聴取に臨んだのだろうと思える箇所があります。 ーーーーー 録音した内容の反訳書には「ここは恐ろしい組織なんだから、何するかわかんないんだぞって、諭してくれたことあったじゃないですか」と石川被告が話し、田代氏が「うん、うん」と答えている場面や、過去の供述の訂正を求める石川被告に「面倒臭いからさあ」と田代氏が供述の維持を求める場面が記されていた。 ーーーーー 田代検事は、何気ない会話で返事をしていますが、石川さんの「誘導」にうなずく形で「ここは恐ろしい組織だから何をするか分からないぞ」という『威迫』を、過去の聴取で行っていたことを、自ら認めているということで、このテープが無ければ間違いなく検察官は実際の聴取でも、隠し録音(されてなければ)の任意聴取でも「そんな会話はしていない」と否定したのは想像に難くないところです。 少なくとも、佐藤優氏がアドバイスしたとか周辺の事情は置いておいて、この再聴取の時には、石川さんも積極的に検察側のアラを記録に残そうとしたのでしょう。 長期に及ぶ「小沢攻撃」を、小沢さん側が単に受け身で批判され続けるというのは「らしくない」と思っていたので、当時一方的に(検察リーク一辺倒の)メディアからバッシングを受けていた小沢さん側でしたが、唐突ともいえるタイミングで石川さんが検察とのやり取りを「隠し録り」していたことが明らかになりました。 不思議なことに、ICレコーダーに「隠し録り」していたということが出てきた頃から、微妙にメディアの腰が引けてきたというか、あまり報じない方向に舵を切ったように感じてましたので、詳細は公判で明らかになるでしょうが、少なくとも検察側に有利なやり取りはあまり無いのだろうという気はしていました。 (上記ご紹介したように、石川さんが水を向けるような形で検察官に「認めさせる」ような内容から考えて、検察官の曲解で意図とは違う話にすり替えるような場面を除けば、石川さんが下手を踏むような供述をするハズもないでしょう。) 多分、このような算段があったからこその「任意聴取」に応じたのだろうと思うし、この「客観証拠」の存在のほうが、小沢さんの無罪判決に大きく影響を与えたのかもしれないと思います。 まぁ、石川さんとしても10月末に「仮登記」して、翌年1月はじめの「本登記」のときを記述したという 『事務上のミス』 をつつかれて、メディアによってさも「凶悪犯罪」のように小沢さんの顔に泥を塗ってしまったという責任を感じていたことでしょう。 むしろ、自分が小沢さんの潔白を証明するために良いチャンスだということで、聴取の時は「特捜検事の悪だくみ」の証拠を残そうと頑張ったのだと思います。 少なくとも、この録音が小沢さんの無罪判決に大きな影響を与えたのは間違いないので、この経験をもとに石川さんも小沢さんのように、さらに大きな政治家として成長することにつながればいいと思います。 本物の「政治家」となるには、本当の権力からの『弾圧』に耐えられた者のみ、その資格を持つということです。 一連の小沢さんをめぐる事件・裁判によって、我が国の本当の権力が「マスコミ」と「検察(司法・行政権)」などを利用して、目障りな政治家や言論者を潰そうとする(これまで隠されていた)構図が、かなり明らかになったという意味でも、歴史的な政権交代に続く「既得権益勢力の衰退」のシンボル的な出来事だと将来評されることになるのでしょう。
by mojo_on
| 2012-04-27 10:59
| 司法問題
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