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2008年 08月 16日
==(植草さんの『混乱』と『揺り戻し』)==
取り調べ時の『自殺(未遂)』は、「冤罪の疑い」のある人のケースが圧倒的に多いようです。 このエントリーでは、「植草さんの自殺未遂」という行為が、果たして「不自然なのか?」ということをテーマに考えたいと思います。 ◎『行動心理』からの考察 一般的に、『危機的状況』に置かれた場合、人間は「衝動的」に危機回避しようとするのは『行動心理学』的にも分かっているのですが、一般的な傾向として、安直というか、まず『極端な行動に走りがち』ということです。 さらに、このような状況下に置かれて絶望しても、個人差はあるけど一定の時間の経過とともに冷静さを取り戻す『揺り戻し』のような心理が働き、正常(冷静)な判断を出せるようになり、それ以降、むしろ少々の『脅しや誘惑』には惑わされなくなります。 ↑これは、植草さんとかに関係なく、一般的な人間の『メカニズム』として備わっているものです。 よく、冤罪事件で「当初、自供していたが、公判では一転、無罪を訴えた」というパターンが多いのですが、『密室取り調べ』の中で、捜査官による“利益誘導”で、ウソの自白をしていたけど、弁護士さんと話すうちに「自分を信じてくれている」と、自分を受け入れてくれる人の存在が、絶望的だった、濡れ衣の『被疑者』に『闘うエネルギー』を与えるのだと思います。 つまり、「冤罪で、疑われている」人の場合、このように『信じてくれる人たち』の存在は、大きな勇気を与えてくれるのだと思います。 ◎駅事務所での、植草さんの『混乱』 植草さんの場合、駅事務所に連れて行かれた時は(前回の記憶もあって)『絶望的』という感情が支配的だったのでしょう。これは、以下の文章からも分かります。 >いま私が命を絶ち、すべてを遮断するしかない。命を絶つとすればそのタイミングは今しかない (初公判、意見陳述書) どなたかが以前おっしゃっていましたが、「品川事件」に遭って以来、やはり自身が『目をつけられている』ことを実感しており、さらに「でっち上げ」られると、今の我が国では、自動的に『有罪』とされる事を、現実に体験して間もないため、駅事務所では、さらに『恐怖心』が高まったのだと思います。 また一般論になりますが、(密室での)取り調べにおいて、被疑者がどんな扱いを受けるかは、以下のネット検索の「見出し」を見ても、かなり苛烈な扱いを受ける事が分かります。 ーーーーーーーーー 「「取り調べに耐えられない」と女性が自殺」 「衛生処理業者、検察取り調べ後に自殺」 「取調室で容疑者が隠し持っていたナイフで自分の腹を刺して自殺を図った」 「横浜地裁;自殺でなく取り調べ中の巡査部長が拳銃の引き金を引いたと認定」 「取調べを苦に自殺した旨の遺書を前にとぼける警察」 「任意の取調べ中に自殺を図る」 「ひき逃げ容疑者,取り調べ後に自殺」 「取調室で保護男性焼死、4警官を書類送検へ…愛知県警」 ーーーーーーーーー ネットの見出しだけで、こんな『実例』が出てきます。一体、日本の警察の「取り調べ室」では何が行われているのでしょうか? 司法の側は、現状の「密室取り調べ」が出来ないと、被疑者との「心のつながりが持てなくなるから、捜査に支障が出る」という名目で『可視化』に強行に反対していますが、「心のつながり」どころか「命を失いかねない」場所のようです。 (本題に戻って) 植草さんは、すでに「品川事件」で、上記に近い『取り調べ室の実態』を経験しているだけに、再び『警察沙汰』になることは、私たち以上に『恐ろしい体験の再来』だと感じたのは、想像に難く無いと思います。 つまり、気持ちよく酔って帰路(事務所)に向かっていた所から、急転直下『事件に巻き込まれた』という状況から、「品川事件」の“取り調べ”や“マスコミの報道被害”の体験が、走馬灯のように巡ったと思います。 (この状態は、いわゆる『混乱』状態です) この段階が、冒頭の「行動心理学」で言うところの『極端な行動』を起こすという状態です。 例えば、劇場やホテルで火災が起きた時、『集団心理』として、他の人と同じ行動を(無条件で)起こすことが知られています。 911事件の際、貿易センタービルにいた人のうち、奇跡的に生還した人の体験談でも、非常階段で多くの人が、「こっちに行った方が、安全だよ」と言って『上に逃げた』のに反して、『下に降りた』人たちが生還できたことからも、生還した人たちのほうが『冷静に対処』したからだと思われます。 植草さんの『自殺未遂』は、このように『行動心理学』で考えても、(アンチが芝居だと決めつけるのとは逆に)決して突飛な話ではなく、むしろ『当時の心理状態』が、混乱状態だったことを裏付けています。 ◎過去のコメント欄から 私のブログでも、この「自殺未遂」が話題になったことがありますので、一部ご紹介しておきます。 ★車内での「時間」に関する疑問点 ttp://koufu.exblog.jp/5450104 ーーーーーーーー Commented by ハイエじゃなくて TENTEN at 2007-04-05 13:26 x HIBIKIさん、 私は、そうやって、反論して欲しいだけです。すいません、探せないので、もう一度書いて下さい。(自殺の見解だけでいいです) ところで、たかが痴漢事件と思う人もいるかもしれませんが、殺人事件の場合とかだと、犯人(被疑者)の心理状態を詳しく検証したりしますよね。また、前回の手鏡事件の時も、犯人の横浜駅ビルから品川駅までの行動の理由を証言させた上で、主張は受け入れられない、との事で有罪判決となっています。 Commented by mojo_on at 2007-04-05 13:50 x TENTEN様 >殺人事件の場合とかだと、犯人(被疑者)の心理状態を詳しく検証したりしますよね。 つまり、あなたは植草さんの場合は、自殺未遂の心理状態が、(殺人事件の動機のように)痴漢犯罪の「犯行の動機の解明」になるから、その「心理状態」を解明が必要なのだと言うことですね。 (普通に、「痴漢で捕まったから、絶望して自殺を考えた」じゃなく) 私には、捕まったあとに「自殺をしようとしたという動機」が、他の精神鑑定が必要な犯罪と同様には思えないのですが。むしろ、正犯罪者の精神鑑定などは、別の内容じゃないですか? 自殺衝動ではなく。 【命題】「自殺未遂の動機」=「痴漢行為の証明」 この明確な関連性を説明出来なければ、無駄な議論だと思います。 私たちは「捕まった後に、そう感じたのは、それ以上は分からない」と言っています。もしも、あなたが単に 「自殺未遂」したのは、痴漢で捕まったから=犯人に違いない これなら、逆に「犯人に“間違われて、絶望した”」とも言えます。 つまり、「水掛け論」です。 TENTEN様が、上記【命題】をそれなりに、合理的に説明出来ないようでしたら、あなたは「自殺」関係の話題は、他所でやって下さい。 (ついでに) もう批判するネタが切れかかっている証拠でしょう。「自殺未遂」の理由を、第三者に説明を求めるくらいだから。(批判するネタが無くなってきた) 中学生の「イジメで自殺」だって、普段そばにいる周囲の大人が、その行為をするまで「普通だった」というくらい『自殺衝動』の起きるメカニズムなどは、分からないものです。テレビなどでしか知らない植草さんが、痴漢に間違われて「どのように思ったか」なんて、聞かれても、 「そ ん な の 分 か る ワ ケ な い だ ろ う!!!」 ーーーーーーーーー この議論を整理すると、アンチと私の“対立点”は、 (ア)痴漢が見つかったから自殺(のまねごと)なのか? (イ)(過去の苦しい記憶がよみがえって)衝動的に、自殺を図ったか? (ア)は、犯人と決めつけている人たちに共通した認識のようですが、『行動心理学』という科学的なアプローチでは、むしろ(イ)のほうが、一般的に正しい解釈だと思います。 つまり、アンチは最初から「アイツが怪しい」という思い込みがあるために『坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い」ということでしょうが、私は身の潔白の証明に「なる/ならない」などの判断する余裕も無いほどに、植草さんが『混乱していた証拠』だと感じます。 ◎「品川事件」が『揺り戻し』を早めた 植草さんが「聡明」だからか、前回の「当局の実態」を身を持って経験していたからかは分からないのですが、自殺を止められて、急速に『冷静』さを取り戻したようです。 また、一般論になりますが、混乱して「極端な行動」に走ったあと、その『揺れ戻し』のような“現象”が起きるのも、実験的に分かっています。 「盲目的な判断」で命を無くしてしまった場合はそこまでなのですが、誰でも「時間の経過」とともに、より「冷静な判断=正しい選択」をする余裕が出てきます。 上で触れましたが、植草さんは「品川事件」での取り調べの“体験”を通して、捜査官が取り調べで言う事は、全くアテにならない・・・一見、聞いているようなフリをしていながら、マスコミには「認めた」だの「警察に嵌められた」とか、「事実無根の情報」をリークして、「犯人視報道を煽る」ような行為を行った事を思い出したと思います。 つまり、衝動的に「自殺未遂」という“感情的な行動”のあとは、急速に『冷静な判断』をする心理状態になったと思われます。 植草さんは、むしろ捜査官に「誤解されるような事は言うべきではない」という判断をする事を「品川事件の体験」を通して、身にしみて感じていたと思います。 (これは、そのものを体験していなくても「冤罪事件」の事情を知っている人なら、取り調べの苛烈さなどから、「長時間の聴取」後に「大筋で認めている」という報道があれば『何があったのか?』も予想がつくのです。) 私も、「前回の事件の記憶」がナマナマしく残っている状態で、 (1)本当に痴漢行為をしているのなら、 紛らわしい言い回しをせずに、「認める」か「黙秘」のどちらか (2)「捕まる」心当たりが無いのなら 衝動的な「自殺未遂」の後は、(その反動のパターンからも)そのまま『完全否認』という行動のほうが自然な流れ。 つまり、「青木巡査」の証言のような、曖昧な ーーーーーーーーー 「あなたは何をしたんですか?何があったんですか?」 そう証人が尋ねると 「電車で女性に不快感を与えるようなことをしました」 と言ったそうです。 ーーーーーーーー このような「あいまいな表現」は、むしろ「行動心理学」的には『有り得ない』パターンなのです。 例えば、自殺未遂の後、植草さんが「認める」ほうに気持ちが揺れ動いた場合には、「刑を軽くするための弁明」などのほうが自然です。 事件直後の報道が「酔っていて覚えていない」という伝えられ方をしていますが、仮に「青木証言」が、その時点であったのなら、犯罪報道のパターンからも、むしろ「一部、容疑を認めている」という文章になります。 (つまり、この段階では「青木証言」が存在していなかったと思われる。) 植草さんは、「自殺未遂」後、一貫して「容疑の否認を続けた」という証言に対して、メモも無く、他の誰も聞いていない「青木証言(取り扱い状況報告書)」を、“ポコン”と検察側が持ち出されても、書類も、証人も、「検察側のヒトの言い分」である以上、客観的な“裏付け”を提出できないような書類は、証拠能力が著しく低いと言わざるを得ないのです。 事件直後、報道などの状況から考えても、どちらかというと「植草さんの言い分」のほうが「心理学的」にも「状況的」にも正しいというべきでしょう。 むしろ、何の裏付けも無い「青木証言」を検察が出さざるを得ない事も『植草さんが、実は無実』ということが『真実』なのだということを裏付けているのです。
by mojo_on
| 2008-08-16 17:21
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